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沖縄の集団自決の教科書検定に関する真実
0
    今年の春の教科書検定で、
    誰が何故?沖縄の集団自決を、なかったことにしたのか?

    国会も文部科学省も、真相を究明することなく、
    「記述の修正には真摯に答える」と言う、
    奇妙な対応で幕引きをするようです。

    しかし覆い隠すことの出来ない真相が明らかになってきて、
    これは文部科学省の陰謀にも近い暴挙だと分かりました。
    以下は、この国の重大問題でありながら、
    沖縄タイムズだけが取り上げた真実の姿です。

    筆者である林博史さんの承諾を得て、転載します。
    さらに多くの場所への転載許可も得ていますので、
    これを見た皆さんのブログにも、転載いただければ幸いです。

    (以下転載)
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    教科書検定への異議
    文科省の意見撤回を      

    林博史

     日本軍の強制を削除させた教科書検定に対する沖縄県民の怒
    りの前に政府はようやく対応せざるをえなくなってきた。その
    なかで浮上してきたのが、検定そのものは認めたうえで、教科
    書会社から記述の訂正があった場合には「真摯に対応する」と
    して、元の記述の表現を若干変えれば、事実上、同趣旨の記述
    の復活を認めるという方法である。この方法では、日本軍の強
    制性を否定した検定意見はそのまま無傷で残り、将来にわたっ
    て禍根を残すであろう。

     文部科学省が教科書執筆者たちを呼び出して、検定意見を通
    知した方法を見ると、検定意見が執筆者に説明され、それに対
    して執筆者で対応を協議し、どのように修正するかを決めて回
    答する。この手続きを日本史教科書であれば古代から現在まで
    すべてを2時間で終えなければならない。つまり持ち帰って資
    料や研究に再度あたることが許されず、その場で対応を決定し
    なければならない。

     複数の教科書執筆者の話によると、この席で文科省の調査官
    は、「最新の成果といっていい林博史先生の『沖縄戦と民衆』
    を見ても、軍の命令があったというような記述はない」などを
    私の著書を例に挙げて、日本軍の強制を削除させる根拠にした
    という。執筆者たちは結局、その場で検定意見を受け入れざる
    を得なかった。そこであくまで拒否すれば検定不合格となり、
    教科書作成のそれまでの努力がふいになるからである。ある執
    筆者は帰宅後、私のその著書を取り出してみたところ、「いず
    れも日本軍の強制と誘導が大きな役割を果たしており」「日本
    軍の存在が決定的な役割を果たしている」という結論であるこ
    とを確認し、「無念」の思いにとらわれたと語っている。

     私は著書の中で1つの章を「集団自決」にあて、その中で「
    日本軍や戦争体制によって強制された死であり、日本軍によっ
    て殺されたと言っても妥当であると考える」との認識を示した
    うえで各地域の分析をおこない、渡嘉敷島のケースでは「軍が
    手榴弾を事前に与え、「自決」を命じていたこと」を指摘して
    いる。座間味島のケースでも日本兵があらかじめ島民にいざと
    いう場合には自決するように言って手榴弾を配布した証言を紹
    介している。「集団自決」がなされるにあたって「軍からの明
    示の自決命令はなかったが」というように、同書執筆時点(刊
    行は2001年12月であり、執筆は前年からおこなった)で確認で
    きた証言などから、いま自決せよというような命令は出されて
    いなかったと思われたのでそうした認識は示している。その箇
    所だけが文科省に利用されてしまった。しかし、綿井
    の著書では、あらかじめ自決するように手榴弾が配布されてい
    たことや、捕虜になることは恥だと教育されていたこと、米軍
    に捕まるとひどい目にあわされて殺されると叩き込まれていた
    こと、住民が「自決」を決意したきっかけが「軍命令」であっ
    たことなども指摘し、さらに日本軍がいなかった島々では米軍
    が上陸しても「集団自決」がおきていないことを検証し、結論
    として先に引用した部分のほかに「「集団自決」は文字どおり
    の「自決」ではなく、日本軍による強制と誘導によるものであ
    ることは、「集団自決」が起こらなかったところと比較したと
    き、いっそう明確になる」と断言しているのである。

     渡嘉敷島や座間味島については、この間、新しい証言が次々
    に出てきており、この著書の記述を書き改めなければならない
    と痛感しているが、しかし日本軍の強制と誘導が「集団自決」
    を引き起こしたことは、それまでに明らかにされていた証言な
    どからも明白であり、私の著書のみならず沖縄戦に関するすべ
    ての研究が同じ結論に達していたものだった。最近、新しい証
    言が出てきたから、それを理由にして教科書会社からの正誤訂
    正を認めると話が出ているようだが、そうしたやり方は、これ
    まで長年、沖縄の人々の努力によって積み重ねられてきた沖縄
    戦の調査と研究をまったく否定するもので、決して認めること
    はできない。

     教科書調査官が執筆者たちに言い渡した検定意見は、明らか
    に虚偽に基づいて執筆者を欺いたとしか言いようがない。資料
    も文献もない文科省の一室にいた執筆者たちは調査官の意見に
    反論する材料も機会も与えられないまま、その検定意見を認め
    て書き換えるしかなかった。執筆者たちが検定意見を持ち帰っ
    て、私の著書を確認すれば、調査官が根拠にしている研究では
    「日本軍の強制と誘導」によると結論付けているではないか、
    そうであれば、日本軍によって「集団自決」を強いられた、あ
    るいは「集団自決」に追い込まれたという記述は、この研究成
    果を正しく反映した記述ではないか、という反論を行うことが
    できただろう。しかしその機会は与えられなかった。こんなや
    り方は詐欺と非難されても仕方がないのではない
    か。
     文科省は、日本軍の強制を否定するような研究がまったくな
    いので、仕方なく、全体の文脈からは切り離して私の著書から
    一文だけを抜き出して、結論とは正反対の主張の根拠に使った
    のである。現在の検定意見言い渡しの方法が、そうした詐欺的
    手法を可能にしたのであり、検定制度そのものの見直しも必要
    である。

     文科省はこうした手法で執筆者たちを騙し、検定意見を押し
    付けたのである。このようなやり方のどこが合法的なのだろう
    か。これが教育に責任を負う官庁がおこなうことなのだろうか
    。こうした詐欺のような手法で押し付けられた検定意見をその
    ままにして正誤訂正でごまかそうとすることはけっして認める
    わけにはいかない。文科省は、著作を歪曲し間違った検定をお
    こなったことを認め、検定意見をただちに撤回すべきである。
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    (以上転載)

    林 博史Hayashi Hirofumi
    研究室  hirofumi@kanto-gakuin.ac.jp
    URL  http://www32.ocn.ne.jp/~modernh


    問題となった林博史さんの「沖縄戦と民衆」は(↓)こちらから。
    http://www.amazon.co.jp/gp/product/4272520679?ie=UTF8&tag=isobehon-22
    posted by: peaceyukichan | 教育 | 00:26 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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